2017年7月10日月曜日

輸入ワインにかけられる関税率について

そもそもワインにかかる関税とはどれくらいなのでしょうか?


ワイン好きな人でもなかなか考える機会がないと思われるので、

一度以下の様におさらいしてみます。



2L以下の容器に入ったワインの関税率】

WTO加盟国からの輸入製品にかかる関税は、以下の2つのうちの

どちらかとされています。


基準価格の15、又は

125/L


上記2つのうち、少ない方が課税される関税になります。



イマイチ釈然としないので、どんな場合に関税がいくらになるのか

まとめると以下の通りになります。



関税率が15%になる場合

ワインの基準価格が833/L以下の場合です。

かなり廉価なワインの場合ですね。


関税率が125/Lになる場合

ワインの基準価格が834/L以上の場合です。

(少数は考えていません)



【備考】

基準価格が834/Lよりも高い場合、そのワインにかかる税金は

相対的に安くなります。

仮に基準価格が10,000/Lの場合、関税は125/Lになり基準価格に

対して関税の割合は1.25%となります。基準価格が833/Lだった

場合は15%だったので、ワインが高ければ高いほど関税は相対的に

小さくなることがわかります。



【輸出国によって関税撤廃の影響は変わるのか?】

となると、関税がなくなることで最も恩恵を受けるかと思われる国は

ワインの単価が安く、製品単価に占める関税の割合が大きい国と言え

るのではないでしょうか?


高級ワインにとっては関税が相対的に少なくなり、廉価ワインの場合

には関税が多くなり、最大の場合15%もかかってしまうためです。


今日のところはこの辺りで寝ます。おやすみなさい。

EUワインの関税撤廃について

EUから輸入されるワインの関税が将来的に撤廃される可能性が高い様ですね。


とりあえず、通関統計でワインの国別輸入状況を調べてみました。


2016年1〜12月の輸入状況は添付画像の通りです。


見える部分は上位30カ国(金額ベース)の数量・金額です。

下段の合計には上位30カ国以外も合計した数値が入っています。



大事なところはEU圏(現状では英国も含む)からの輸入が、数量で59%

金額で66%を占めているということ。