2017年4月26日水曜日

ポートワインの市場について

2016年のポートワインの販売数量・販売金額を確認します。

個人的に大事だと思うのは、以下の通り。

ワインを勉強される方については、以下のリンク先を

ご自分でご確認されることをお勧めいたします。



【数量ベースで見た場合】

主な市場:

 ①フランス(2.2 million cases*9 litre

 ②ポルトガル(1.4 million cases*9 litre)

 ③オランダ(1.2 million cases*9 litre

 ④英国(0.9 million cases*9 litre

合計数量は8.4 million cases *9 litre 


わかりにくいので、画像をご覧ください。




【金額ベースで見た場合】

主な市場:

 ①フランス(73.5 million euros

 ②ポルトガル(69.4 million euros)

 ③英国(47 million euros

 ④オランダ(43.1 million euros

合計金額は 373.9 million euros



【参照】

PORT WINE, Statistics, IVDP, 2016

https://www.ivdp.pt/pagina.asp?idioma=1&codPag=73&codSeccao=6& (26 April 2017)


2017年4月23日日曜日

Beneficio における畑の評価基準について


なかなかとっつきにくい Beneficio の規則における畑の評価基準について、

簡単にまとめてみました。公開情報をエクセルにして、少し手を加えただけですが。。。






【(私が考える)要点】

土地や気候の特性が占める割合が大きい。合計すると全体の約8割を占める。

栽培条件は全体の約2割を占める

個別の要因としては、高度、畑の位置、岩盤が重要視されていることがわかる。



【参照】

Vine's Cultivation, Viticulture, IVDP, [Available at] https://www.ivdp.pt/pagina.asp?idioma=1&codPag=17&

(Accessed on 23 April 2017)


2017年4月20日木曜日

Sherry の国別スタイル別販売数量について

シェリーの主な市場はスペイン国内とイギリスです。



  【シェリーの主な市場について(2015年時点)】

  ●シェリーの全販売量:約35.8 million litres

  ●スペイン国内での販売量:約 11.5 million litres(全体の約32%)

  ●イギリス国内での販売量:約 10 million litres(約28%)


この二カ国での販売量を合計すると、全体販売量の約6割となります。

その他の市場の大部分は上記二カ国以外の欧州圏で占められている。

例外は販売量順にアメリカ(約4%)、カナダ(約1%)、日本(約0.4%)。

主戦場は欧州圏です。



また、シェリーには様々なスタイルがありますが、国(市場)ごとに

好まれるスタイルは異なるのか?

結論として、かなり好みに違いがある様です。


出典の欄にあるURLにスタイル別国別の販売量のデータがあります。

ご興味がある方はご確認下さい。

"Ventas por tipos"の部分に該当データがあります。



スペイン国内ではFinoManzanillaといったフロールの特徴が強い、

かつ辛口の販売量が多いです。


一方、イギリスでは甘口(特にオロロソを混ぜて作られるスタイル)が

人気があることがわかります。


他の主要な欧州市場でも概ね甘口スタイルの方が辛口なものより人気が

高い傾向が強いのは、イギリスと同様です。

個人的には、甘口スタイルは製造方法の関係上、FinoManzanillaよりも

アルコール度数が高いことも押さえておきたい。


他方、極東の日本市場では好まれるスタイルが他の主要な海外市場

とは大きく異なります。

日本市場ではスペイン国内と同じく、酵母の特徴が強いスタイルの

販売量が多くなっています。

その意味では日本市場はかなり特異でユニークであると言えそうです。



【出典】

  1. Consejo Regulador Memoria de Actividades 2015, CONSEJO REGULADOR DE LAS DENOMINACIONES DE ORIGEN JEREZ-XÉRÈS-SHERRY, MANZANILLA-SANLÚCAR DE BDA.
    Y VINAGRE DE JEREZ

[Available at] http://www.sherry.wine/trade/corporate-documents

[Accessed on] April 20, 2017.


  1. Consejo Regulador Memoria de Actividades 2009, CONSEJO REGULADOR DE LAS DENOMINACIONES DE ORIGEN JEREZ-XÉRÈS-SHERRY, MANZANILLA-SANLÚCAR DE BDA.
    Y VINAGRE DE JEREZ

[Available at] http://www.sherry.wine/trade/corporate-documents

[Accessed on] April 20, 2017.


2017年4月15日土曜日

Sherryの販売量についてのデータ

シェーリーの国際取引の規模はどのくらいなのか?


データがないのでなかなか把握しにくいですが、頑張って調べてみた結果、

スペイン国内消費量と国ごとの輸出量は以下の通りでした。


この販売量の推移をどう受け止めるかは、人それぞれなのだと思います。


それでも黄色くした部分はあんまりにも衝撃的だったので着色してます。

2005年と比較した場合、2015年の国内販売量は85%、輸出量は52%

とのことです。


単位はリットルのようです。





【出典】

Sherry Wines Annual Reports, DOCUMENTS, SHERRY WINES VINOS DE JEREZ

http://www.sherry.wine/trade/corporate-documents (accessed April 14 2017)

2017年4月12日水曜日

英国における酒精強化ワインの販売量の減少について

Drink Business に酒精強化ワインの市場についての記事があったので、勉強のために要点を書き留めて置きます。



【英国での販売数量について】

●2005年:61 million litres (610,000 hectolitres)

●2015年:26 million litres (260,000 hectolitres)



 【参考情報】

参考のために、世界のワイン消費量を挙げておく。

OIVによると2015年の世界のワイン消費量は239 million hectolitres

そのうち、英国では13 million hectolitres が消費された。

ここには酒精強化ワインも含まれているとすると、英国で消費された

酒精強化ワインが英国全体の消費量に占める割合は 2% となる。

このデータは過去に書いた「OIVの統計データを読む」で詳述しています。



販売量現象の理由は2005年以降2015年に至るまでに4倍に

膨れ上がったとされる関税だとされています。

流行の流れに添えていないとも指摘されています。


販売量の減少と関税額の増加の推移については一番下の

グラフを見てください。

年が新しくなるにつれて販売量が減少し、徴収された

関税額が増えていることがわかります。



【出典】

Lauren Eads, "Fortified wine sales drop 50% in 10 years", The drink business, 2016

[Available at] https://www.thedrinksbusiness.com/2016/12/fortified-wine-sales-drop-50-in-10-years/ (12 April 2017)