2019年7月23日火曜日

ワインの輸入状況について②

前回は日本のワインの輸入数量・金額の推移を調べました。

今回はどの国からどのくらいの数量・金額を輸入しているのか調べてみます。
(今回も前回と同じく、調べる対象は2L以下の容器に入った状態で輸入されたワインです。)


2018
数量 (L)
比率
金額 (千円)
比率
平均単価 (/L)
チリ
51,415,532
30.9%
16,262,848
15.1%
316.3
フランス
42,203,013
25.4%
45,453,313
42.3%
1,077.0
イタリア
30,237,350
18.2%
16,869,758
15.7%
557.9
スペイン
17,521,383
10.5%
5,797,438
5.4%
330.9
アメリカ合衆国
7,174,766
4.3%
12,793,243
11.9%
1,783.1
オーストラリア
6,856,308
4.1%
3,157,321
2.9%
460.5
ドイツ
2,402,210
1.4%
1,592,010
1.5%
662.7
南アフリカ共和国
2,076,301
1.2%
1,107,372
1.0%
533.3
アルゼンチン
2,002,571
1.2%
1,095,037
1.0%
546.8
ポルトガル
1,286,895
0.8%
522,788
0.5%
406.2
合計
166,380,690

107,461,500

645.9
(貿易統計 国別品別表のデータを基に作成)


この表の上位にランクインしている国のワインは日本人から指示されていると言えそうです。

これを中国の状況と比較してみます。



2018
数量 (million litres)
比率
金額 (million USD)
比率
平均単価 (USD/L)
フランス
173.83
25.3%
1,058
37.1%
6.1
オーストラリア
119.3
17.4%
723.25
25.4%
6.1
チリ
74.67
10.9%
269.7
9.5%
3.6
イタリア
36.03
5.2%
168.4
5.9%
4.7
スペイン
61.2
8.9%
162.1
5.7%
2.6
アメリカ
12.8
1.9%
75.5
2.6%
5.9
南アフリカ
9.8
1.4%
32.9
1.2%
3.4
ニュージーランド
2.52
0.4%
28.77
1.0%
11.4
アルゼンチン
5.23
0.8%
26.18
0.9%
5.0
ドイツ
5.17
0.8%
25.8
0.9%
5.0
合計
687.5

2,850

4.1
The Drink Business のデータを基に作成)



中国の市場規模が大きい事に驚かされます。
輸入量は日本の約4倍。すでに数量よりも金額の伸びが大きいという量よりも品質を重視した動きが進んでいます。

フランスは日本・中国のどちらでもシェアが高いのですが、オーストラリアのシェアでは明確な格差があります。
日本の豪州ワインの輸入数量が 6.9 million Lであるのに対して、中国では 119.3 million Lです。
また中国での同国のシェアは 17.4%です。

国が違えばワインを取り巻く環境が変わり、流行るワインもそれに応じて変化するということがわかります。

市場が成熟する過程で消費者の嗜好が変われば求められるワインの価格帯も変わっていきます。

高品質のワインがもてはやされる中、廉価であまり個性がないワインは劣勢に立たされているのでしょうか?

仮にそうであれば製造者・栽培農家にどんな影響が生じて、どういう変化が予想されるのか?

次回はそのあたりについて調べれればと思います。

【出典】
貿易統計, http://www.customs.go.jp/toukei/search/futsu1.htm (2019年7月22日 取 得)

Accessed on 23 July 2019.

Accessed on 23 July 2019.

Accessed on 23 July 2019.


0 件のコメント:

コメントを投稿