2017年2月26日日曜日

ワインに関連する単位について

ワインの単位って非常にわかりにくいかと思います。
主要なものは以下の通りです。


【面積について】
1)平方キロメーター(km2
   日本の学校教育においては最も一般的な単位でしょうか。
   縦横1,000メートルの正方形の面積ですね。
2)ヘクタール(ha
   縦横100メートルの正方形の面積です。100ha1km2となります。
3)エーカー(ac, acre)日本人にはややマイナーかと思われます。
   4,047m2、もしくは0.4047haと等しい。
   私はこの単位が苦手なので、出会ってしまったらすぐに0.4を掛けて
   haに表記し直します。


【体積について】
ワインの場合、原油と違ってほぼ全てリットルが基本になります。
ただし、書き手によって若干の表し方が異なります。

日本語の場合、
1)ヘクトリットル(hl
   リットルを基本としてヘクト(102乗)にしたもの。
   100lに等しい。
2)キロリットル(kl
   リットルを基本ととして、キロ(103乗)にしたもの。
    1,000lに等しい。


【発展形】
ワインについての記事が全て上のようなわかり易い書き方で書かれていれば
困ることもないのですが、英語表記は少し厄介です。

英語の場合は、上述の規則と組み合わせて以下のような使われ方をすることが多い。
3259mhl (省略せずに書くと "259 million hectolitre
   "million" が日本語で言う百万であり、ゼロが6つある状態を示す。
   つまり259mhlは、
             259 ✖️1,000,000 ✖️100l なので 259 ✖️100,000,000l1l)と等しい。
425.9mkl"25.9 million kilolitre
   259mhlと同じです。billion litreと同じなのでわかり易いのですが、
   頻度はmhlより低いです。

またさらに英語がややこしいのは、数字が大きくなった時に以下のようにも
使われるからです。

52.59bhl"2,59 billion hectolitre"
  つまり 2.59 ✖️1,000,000,000✖️100l なので、他の言い方をすれば
  259bl(billion litre)であり、2,590mhl259mkl とも言える。
  日本語で言えば、2,590億リットルとも言えるし、協会の影響なのか
  そのままヘクトリットルとされるケースが多いかと思います・・・。
  
mhlmillion hectolitre)が苦手な方は、日本語では〇〇億リットルと
同じということを覚えておくとわかり易いかもしれません(?)。

”according to”の使い方について

今回は”according to という表現方法について書いてみます。

前回の”vary" の記事でも登場しましたが、実際一緒に使われる機会が多く、
変化を表す動詞とは相性が良い方です。



意味:~に応じて 、~に伴い 、~によると
 辞書で確認することをお勧めいたします。ワイン以外では最後の意味が多いように感じます。
ワイン関連の文章で使われる際の用例:
Types of yeast used for alcoholic fermentation vary according to required styles of wine.
(アルコール発酵に用いられる酵母の種類は求められるワインのスタイルによって変わる。)

In Germany, wines are classified according to the sugar contents of the harvested grapes used for the production.
(ドイツでは、ワインは製造の際に使用されるブドウの残糖量によって分類される。)

Accoring to the analysis of the newspaper, the effects of the monetary policy were very limited.
(その新聞の分析によれば、その経済政策の効果は非常に限られたものであった。)



余談ですが、もしある数字が~倍に増えた、もしくは~分の1に減ったという場合は、
"by a factor of" という表現を使うこともできます。

ご質問、ご指摘がありましたら、ご一報頂けると大変有り難いです。

以上

OIVの統計データを読む

世界のブドウやワイン生産量についての統計データの筆頭となるのが、
OIVの年鑑かと思います。ただ、数字の規模が大き過ぎるため理解しにくい。

覚えやすい用に、他の分野の数字との比較した際の情報を載せておきます。
最善を尽くしたつもりですが、間違いがありましたらご指摘頂けます様
お願いします。

最新(2017年)版の輸入数量・金額についてはに書いています。
【世界のブドウの栽培状況(2015年)】
栽培面積       750万ヘクタール
ブドウ生産量:7,570万トン 
   生食ブドウを含む

(備考)
ボルドーの栽培面積2015年時点において、だいたい12haなので、
    全体の栽培面積のうちボルドーが占める割合は1.6%になる。
中国は世界で12015年時点で全体の約17%)となっている。ただし大半は生食用。
    2014年時点において総ブドウ生産量の75%は生食用とされている。
・日本の国土が378,000km23,780万ヘクタール)なので、栽培面積は日本の国土の約20%。
    北海道の総面積(77,983km2、約20%)と近い。


【世界のワイン生産状況(2016年)】
生産量   25,900hl259億リットル)
生産金額:データ無し(?)

(備考)
・この数字は2015年と比較すると、▲1,500hl15億リットル、5.5%)の減少
・世界のワイン生産量は過去直近の20年間で最も低い水準に低下。
2015年のProseccoの生産量が3.4億リットル。年度が違うけど、
   単純比較すると1%弱。おそらくこの数字はDOCDOCGの合計かと思われる。
  (正直、このプロセッコの数字はよくわからない。それでも残しておく)

【世界のワイン消費状況(2015年)】
消費量   23,900hl239億リットル)
消費金額:データ無し(?)

(備考)
・生産量と消費量を比較すると、生産量が約2,000hl20億リットル)多い。


【世界のワインの輸出状況(2015年)】
輸出量:1400hl104億リットル)
ワインの輸出額:283億ユーロ

(備考)
118/Euroで計算すると、33,394億円
(2012年の鉄鋼の国内生産額が2兆3,106億。為替が変化するため単純比較は不可。)
2014年と比較すると数量ベースで約2%の増加。金額ベースで10%の増加。


【ワインの輸入状況】
ワインの輸入量:1200hl102億リットル)
ワインの輸入額:280億ユーロ

(備考)
・輸出量は輸入量より200万リットル多い。
・輸出額は輸入額より3億ユーロ多い。


【参照】
  1. "2016 World Vitiviniculture Situation", OIV, http://www.oiv.int/public/medias/5029/world-vitiviniculture-situation-2016.pdf(2017226日)
  2. 『島面積』, 国土地理院, 2016, http://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MENCHO/201610/f3_shima.pdf2017226日) 
  3. Guy. C, Prosecco 2016 Output Seen Up as Much as 20% as U.K. Sales Surge”, Bloomberg, https://www.bloomberg.com/news/articles/2016-05-07/prosecco-2016-output-seen-up-as-much-as-20-as-u-k-sales-surge, 2015, (2017226日)
  4. 『日本の産業別実質市場規模(国内生産額)の推移』, 総務省, http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nd130000.html2017226日)

2017年2月19日日曜日

オーストラリア産ワインの動向①

忘備録として、以下を書きとめておきます。


以下、 Wine Australia の記事です。内容はヨーロッパ、特に英国

におけるオーストラリアワインの動向について。


大事かと思われる内容を抜粋すると、



1)生産量で考えるとと、イギリスは現在でも最大の輸出先である。


2)イギリスに関しては、2016年にBrexitに関する住民投票の

影響を受けて、特に後半には販売が失速。減少傾向。


3)ボトル詰された状態でイギリスに輸出されたワインについては、

高価格化(Premiumisation)の流れが見受け得られる。

バルクの状態で出荷され、輸入先でボトル詰めされたワインは含まれていない。


4)オーストラリアの最高級ワインを求める顧客の動きもある。


5)ドイツ、アイルランド、スウェーデンにおいても、様々な要因

(高級化、顧客の最高級ワインに関する関心の増加、有機栽培に関する

知識の浸透等)がり、概ね好調に推移。



高価格化については諸手を挙げて歓迎できる現象であって、イギリスのような

大消費国でこの現象が見受けられていることは好ましい。


【参考】

"What the outlook for Australian wine in the UK and Europe?". Wine Australia, 09 Feb 2017. 

18 Feb 2017.

2017年2月18日土曜日

UNIT 2 の結果発表

121日に受験した後、1ヶ月をめどに結果が送付されるとのことでしたが、

昨日、出張から帰ってきたら、その結果が届いておりました。


結果がこちら




自分が目標としていた点数にはギリギリ届いたかな、といった感じ。

正直、少し安心しました。


ただ、ネット上のオンラインコースで公開されている資料には、UNIT2は生徒に自信を

持たせるための試験であると書かれているので、このくらいは取らなければ

というプレッシャーもあった。

おそらく、オンラインコースの生徒の中にはこのくらいの人間は何人もいると思う。

毎年必ず Vintners' cup を受賞する生徒はいるわけだし。


ディプロマを受験する限り当たり前かもしれないけど、Vintners' cup には憧れる。


仕事も楽しくて、なかなか思うように勉強出来ていない昨今ですが、次回も

ベストを尽くしたいと思います。


次はリキュール、スピリットあたりかなと考えてますが、、、


それより何より、オンラインで出される課題に余裕で答えられるように

なることを目標に、まだまだ突っ走っていきたいと思います。


次回からはかなりハードな試験になる事が予想されるので、今はとにかく、

休みます!!