では具体的にヴィンテージ・シャンパーニュの販売数量はどのくらいあるのでしょうか?
年によって若干の違いはありますが、だいたいどの年も全体販売量(注1)2%前後になっています。
(詳しい資料に目を通したい方は最下部の参照1をご覧ください。)
そのため、シャンパーニュワインは基本的に複数年に収穫されたぶどうから作られたベースワインをブレンドして作られるものが多い事がわかります。
背景としては色々ありますが、一番の要因はシャンパーニュの冷涼な気候だとされることが多いです。
他の冷涼産地と比較した参考になるSally Easton MWの記事がありました。これによるとシャンパーニュの生育期間中の平均気温は14.7℃で、他の冷涼産地と比較しても全く引けを取らないことがわかります。
他の冷涼産地と比較した参考になるSally Easton MWの記事がありました。これによるとシャンパーニュの生育期間中の平均気温は14.7℃で、他の冷涼産地と比較しても全く引けを取らないことがわかります。
基本的に気候が冷涼なため、よっぽど気候が良好な年でなければ単一の年に出来たワインだけでは各製造者が納得する様なスタイル・品質を満たすワインが作れないということです。
ヴィンテージ・シャンパーニュには単一年で作られたぶどうを使用しているため、その味わいにはその一年に収穫されたぶどうの個性が強烈に反映されます。
具体的に言えば通常品(以下、NV)と比較すると完熟した果実味が強く感じ取れるものが多く、味わい自体も大胆です。
果実の性格としてはNVが青リンゴを中心とした酸が際立つ果実を基本に構成されるとすると、ヴィンテージはもう少し甘味や完熟度が高い花梨やリンゴの中でも真っ赤に熟したリンゴの要素が強くなります。
ヴィンテージ・シャンパーニュ特有の個性としてシュールリーでの熟成期間が長いことも挙げられます。
酵母の自己分解に由来する旨味や味わいの複雑さが強化されます。
ちなみにシャンパーニュの場合には樽香を効かせたスタイルは割と稀です。ただし製造者によっては樽内発酵を行なったり、リザーブワインと呼ばれるブレンド用に保存されるワインを貯蔵する際にオーク樽を使用するところもあります。
シャンパーニュでは割と珍しくマロラクティック発酵を行わないことで有名なLansonがですが、2016年からはBlack Label Brut NVに使われるワインに関しては木樽を導入することになりました。その記事が参照2です
Lansonの他に、Krug、Bollinger、Selosseが木樽を使用することで知られています。
シャンパーニュの世界にも製造者がたくさんいますが、このような細かい製造上の個性を見ていくと選ぶのも楽しくなるかもしれません。
シャンパーニュメーカーも品質の向上のため、目立った設備投資をすることが増えてきました。
この背景についてはまた次回書いてみます。
シャンパーニュでは割と珍しくマロラクティック発酵を行わないことで有名なLansonがですが、2016年からはBlack Label Brut NVに使われるワインに関しては木樽を導入することになりました。その記事が参照2です
Lansonの他に、Krug、Bollinger、Selosseが木樽を使用することで知られています。
シャンパーニュの世界にも製造者がたくさんいますが、このような細かい製造上の個性を見ていくと選ぶのも楽しくなるかもしれません。
シャンパーニュメーカーも品質の向上のため、目立った設備投資をすることが増えてきました。
この背景についてはまた次回書いてみます。
注1:この全体数量のなかには辛口N.V、甘口、Cuvees de Prestige等が含まれています。
【参照】
1.
Les expeditions de vins de Champagne, L’ECONOMIE DU CHAMPAGNE, [online] Available at https://www.champagne.fr/ Accessed 1 Jan 2018.
2.
Easton, S. MW.(2016). TOP 10 COOL CLIMATE WINE REGIONS. The Drink Business. [onlin] Available at https://www.thedrinksbusiness.com Accessed 1 Jan 2018
3.
Les expeditions de vins de Champagne, L’ECONOMIE DU CHAMPAGNE, [online] Available at https://www.champagne.fr/ Accessed 1 Jan 2018.
2.
Easton, S. MW.(2016). TOP 10 COOL CLIMATE WINE REGIONS. The Drink Business. [onlin] Available at https://www.thedrinksbusiness.com Accessed 1 Jan 2018
3.
Schemitt, P.(2015). LANSON USEDS OAK TO UP CHAMPAGNE QUALITY. The Drink Business. [online] Available at https://www.thedrinksbusiness.com/ Accessed 1 Jan 2018
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