2017年11月30日木曜日
【テイスティング】Rimapere Pinot Noir 2015
2017年11月27日月曜日
ワインの香りの原因物質
MP、ピラジン、フォクシーフレーバー等、それって一体どんな物質から生じる香りなの?
そもそも、どんな物質であれば臭いを生じるの?
この辺りを理解できれば、ワイン通の間で頻繁に語られるあの意味不明な用語の意味を読み解く手助けになるのではないでしょうか。
重要なのは臭いとして感知されるためには、その物質の分子が蒸発(もしくは、個体から直接気体に変化(昇華))できるほど小さくないといけないということ。例えばデンプンを調べてもらうとわかるかと思いますが、輪っかのようなグルコースが無数に繋がっている状態になっています。これでは蒸発は出来そうになく、結果的に臭いを生じなさそうです。またもう一つの要点は、その小さい分子が親油性であることです。
【要点】
臭いの原因物質は、
・その分子が気化(もしくは昇華)するくらい分子量が低いこと。また、
・油と混じりやすい(親油性である)こと。
※2つ目については分かりにくいかもしれないので、気になる方は親油性・親水性を決定する要因である極性という概念について調べてみてください。
この条件を満たす物質は非常にたくさんありそうですよね。
これがワイン業界で耳にする化学物質の名前の多さの原因です。
参照2では、より具体的にワインの世界で語られる香りの原因となる物質群が紹介されています。ただし、ここに出てくるピラジンやチオールといった名称はあくまで総称で、個々の物質までの話は概ねされていません。
基本的に、ワインを楽しむためであればこのレベルの知識があれば全く問題はありません。おおまかに、こういう名前の物質群はこんな特徴があるんだな、という理解だけあれば十分です。
さらに詳しく、ワインの香りの原因物質の構造まで記載されているのが参照3です。
化学に詳しい方はむしろここまで見えた方が極性・官能基等が比較できてしっくりくるかもしれません。日本語で読めて、かつ満遍なく網羅しているという点で優れた資料だと思います。
1.
Cotton, S.(2009). If it smells - it’s chemistry. Royal Society of Chemistry. Available at:https://eic.rsc.org/[Accessed 26 Nov 2017]
2.
Puckette, M.(2015). Where Wine Flavors Come From: The Science of Wine Aromas. Wine Folly. Available at: http://winefolly.com[Accessed 26 Nov 2017]
3.
Nami.(2013). ワインの香り評価用語. におい・かおり環境学会誌. [online]. Available at:https://s3.amazonaws.com/[Accessed 26 Nov 2017]
2017年11月25日土曜日
ワインの起源はどこなのか?
- Puckette, M. (2017). Where Did Wine Come From?. Wine Folly. Available at:http://winefolly.com[Accessed 25 Nov 2017].
- St. Fleur, Nicolas.(2017). Wine From Prehistoric Georgia With an 8,000 Year-Old Vintage. The New York Times,[Online]. Available at:https://www.nytimes.com/[Accessed 25 Nov 2017].
- Mcgovern, P. (2017). Early Neolithic wine of Georgia in the South Caucasus. Proceeding of the National Academy of the United States of Aerica. Available at:http://www.pnas.org/[Accessed 25 Nov 2017].
2017年11月23日木曜日
Domaine Thomas
2017年11月21日火曜日
【テイスティング】Corcova Reserve Syrah 2012
【テイスティング】Barbera d'Alba 2012 Giuseppe Cortese
2017年11月19日日曜日
【テイスティング】飛鳥ワイナリー Cabernet Sauvignon 2013
【テイスティング】Ruche di Castagnole Monferrato DOCG 2012, Ferrarois Agricola
【外観】
中程度のルビー色。
【香り】
中程度であるが明確に胡椒の香りが際立っていて支配的。これは品種での特徴だと思われる。黒・白胡椒、シナモン、ユーカリ、セージ、ヴェルガモット。エスニックでスパイシーな印象。赤系果実があるけど、その印象はスパイシーさと比較すると強くない。
【味わい】
辛口。酸味は強くなく中程度。度数は中~やや高い。ボディー、味わいの強さは中程度。スパイスの要素が際立って高い。ただしこれが個性だと思われる。
合いそうな食べ物を探してみたい面白いワイン。
【テクニカル】
品種:Ruche 100%
仕立:長いコルドン上で短梢剪定。
発酵:Rucheの個性を残すため、温度管理が可能なステンレスタンクで行う。
地域:Astiの北東部。海抜220~250m。
熟成:ステンレスタンクないで熟成
濾過:無濾過
ぶどう本来の個性をより引き出し、それ以外からくる要素を少なくしている感がある。
【メーカーwebサイト】
https://www.ferrarisagricola.com/en/home/
【テイスティング】マスカットベリーA Barrel Aged 2014 熊本ワイナリー
【外観】
淡いルビー。縁にレンガ色の様な色味はまだ出ていない。若そう。
【香り】
香りの強さはやや強い。熟したイチゴ、イチゴガム、パイナップル、レッドチェリー。
カルボニックマセラシオンで醸造しているか、もしくはヴィニフェラではなさそう。
後になってに気づいたが、微かにFoxyな香りがある。それでも上手くバランスが取れていて、全体の印象を壊してしまう程では全くない。
【味わい】
オフドライ。タンニン少(これがCMと考えた理由の1つ)、度数・酸味は中程度。
フレッシュであるけど適度に複雑さもあって、かつ飲みやすい。
少ないタンニン、缶詰のパイナップルや熟したイチゴの香りがあったので当初迷わずガメイを選択。それであればしっかり色が出るはずなのに、それは無視したのがまずかった。
【テクニカル】
今となってはよくわからん。樽熟は長いか。そうだとすると、樽からくる性質が強くなりすぎずバランスが上手く取れている印象。
度数は13%
【テイスティング】Torreon de Paredes Cabernet Sauvignon 2016
【外観】
淡い赤(WSET用語ではない)。オレンジの要素はない。
粘性に特別な特徴なし。
【香り】
ビーマンの様な青さが違和感ない程度に確認できる。それでも全体の印象に悪影響を与えるレベルではない。青いリンゴ、柑橘系、いちご。さだまらすぎ。
【味わい】
酸味はやや強い。アルコール、ボディー、味わいの強さは中程度。ほのかな甘さもあるけど辛口として良いとの思う。
フレッシュなところが醍醐味なワイン。カベルネ品種から来ると思われる青さは新鮮さをなお強めていて、良し。粗がなく無難に良い。
【考察】
やや感じられるピーマンぽさカベルネ品種からくるものと思われる。色合いはロゼの中でも割としっかり赤が立っている部類。酸が高く温暖地域で作られたワインではなさそう。色合いが濃すぎる気はしたけど、ロゼ・ダンジュかと思った。
Rose d'AnjouとCabernet d'Anjouを比較すると前者の方が残糖が少ない可能性がある。
【テクニカル】
●度数:13%
●総酸量:4.17g/L
●発酵:ステンレスタンク
●気候:Cachapoal Valleyの高地にあるRengoという街の中心部で作られる。周辺の山に閉ざされていて他地域と比べ冷涼で乾燥している。アンデスの影響に晒される地域。
【テイスティング】都農ワイナリー シャルドネ Barrel Aged 2012
【外観】
濃いレモン色
粘性は高くない
【香り】
強さは中程度。赤いリンゴ、プラム、アプリコット、アカシア、クリーム、セージ
割と複雑な要素がある。ただ、淡い。乳製品の様な香りが微かにある。マロラクティックか?
【味わい】
やや強い酸味。アルコールはやや低い。特に品種の個性が感じられるものではない。おそらくアロマティックな品種ではない。全体的に淡い味わい。アルコールも低いため、酸が際立つ印象を受ける。
【考察】
色が濃い理由を推定できない。品種であればグリ系品種(この場合あり得るのは甲州)、醸造法であれば発酵前浸漬、長期の浸漬、熟成過程での意図的酸化)。もしくはぶどうの完熟度が高くても色が出ることはあるけど、度数が低いことを考慮すると、それはなさそう。
果実の凝縮感がなく、おそらく雨が多い地方で作られてる。
結論として、日本の甲州だと思っていた。吟醸香がないのは違和感がのこるところだった。
マロラクティックをしているシャルドネだということは考えるべきだった。
2017年11月17日金曜日
【テイスティング】Domaine Baud Poulsard 2011
【外観】
やや淡いガーネット。品種の個性か。
【香り】
強さはやや弱め。ヴァイオレット、レッドチェリー、ドライフルーツ(いちご)さくらんぼ、森の枯葉、クローブ、シナモン。
【味わい】
オフドライ。酸味は中程度、高くはない。味わいは中程度。フルーティーでややシンプルなスタイルに作られている印象を受ける。タンニンは少ない。ただ、存在感はあるタンニンが少量ある感じ。味わいも淡く、関西の優しい出汁が程よく利いたうどんに雰囲気近し!度数はそれほど高くない。
甘さから考えて、糖度が上がりやすい品種か。また色調は赤に近く色の濃さは淡い。ピノ・ノワール、サンソーあたりがくさいと思った。
【テクニカル】
品種:Boulsard 100%
度数:12.5%
作付け密度:6,500/ha
Poulsardはジュラ特有の品種で皮が薄くタンニンが少ない。手摘みで収穫し除梗した後ステンレスタンクで発酵させ浸漬期間は10日間。