2017年12月16日土曜日

2015年のPouilly-Fumeについて

先日のブラインド・テイスティングの際にPouilly-Fumeのソーヴィニョン・ブランをニュージーランドと間違えてしまいました。敗因として全般的な知識不足があることは明白ですが、特に2015年のヴィンテージへの知識の無さもあったのではないか、と思うに至り今回2015年のPouilly-Fumeについて書いてみることにしました。

Loire地方は全般的に生育期間中に暖かく乾燥した期間が長く続いたため、良好なヴィンテージとされることが多い様です。

まず参照1のWine Spectatornの記事の要点ですが、


【要点】
1. Loire地域全体において夏に暑く乾燥した気候が続いたため、域内の多くの場所で完熟度が高い健全なぶどうが生産された。
2. Chinonのカベルネ・フランやVouvrayのChenin Blancは好調。
3. 域内全体で暖かかったため、生産者の中には例年より早く収穫する必要がある場合もあった。

Pouilly-FumeyやSancerreに関して言えば、
3. 水不足や開花が上手く行かなかった影響から収量が減った。


要するに、やはり暖かかった様ですね。


ついでに、地理的にはPouilly-Fumeに近いCote d’Orはどうだったのかというと、参照2の通りとなります。

【要点】
1. 冬という冬の時期がなかった。
2. 全体的に夏は暑く6月には気温が40℃を超える日も何日かあった。
3. 春もぶどうの木にとってストレスが少ないまま終わり、年間を通して直近過去ではあまり例がない年になった。
4. MaconnaisやBeaujolaisでは収穫後も雨が少なく、ぶどうの木にとっては厳しいヴィンテージとなった。


ここまでの情報から2015年はPouilly-Fumeでも暑かった可能性があることは良いとして、これがテイスティングした際の印象にどんな影響を与えるのか?という点についてはまた別途考えてみる必要があると思います。


[Reference]
1. 
Sciaretta, G.(2015). Wine Harvest 2015: Loire Valley Reports a Warm Summer and Promising Wines, Wine Spectator. [online] Available at http://www.winespectator.com/. Accessed 16 Dec 2017.
2.
Jefford, A.(2015). Jefford on Monday: Burgundy wine harvest - is 2015 a great year. [online] Available at http://www.decanter.com/. Accessed 16 Dec 2017.

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