今回はグラスの材質とシャンパーニュの味の感じ方についてお話ししますが、その前になぜグラスの形状がワインの味覚的な感じ方に影響するのか復習しましょう。
《前提 なぜワイングラスの形状が味覚に影響を与えるのか》
人間の舌は部分によって感じやすい味覚が違います。酸味が感じやすい部分があれば渋みや甘味、辛味が感じやすい部分もあります。グラスが変わることによって飲む時の舌とワインの触れ方や接触する部分が変わるため、味の感じ方が変化するというのが定説かと思います。
余談ですが、酸味が強いブルゴーニュの赤ワインを飲む時は口がすぼんだグラスを使うことでワインが舌の中心に落ちてくるようにします。この部分は酸味はあまり感じない部分のため結果的に酸味が抑えられることになります。ボルドーグラスやソーヴィニョンブラン用のグラスにもそれぞれのその特徴的な形状‘には意図があります。
《はじめに グラス形状がシャンパーニュの味覚に及ぼす影響》
それではシャンパーニュワインのような発泡性があるワインではどうでしょうか?
ちなみに、一般的にスパークリングワインはきめ細かい泡が安定的に長く出るものが高品質とされます。
きっと同じように用いられるグラスの形状によって味が変わりそうですよね。シャンパーニュも他の種類のワインと同じように特別な形状のグラスでサービスされることが多いと思います。口先から胴部、底までの直径が小さいグラスが一般的かと思います。また胴部の膨らみはあまりありません。
シャンパーニュの泡は、仮に胴部が太いグラスに注がれてしまうと、液体表面や中心で凝集し泡が大きくなってしまうと言われます。そのため、このような小ぶりのグラスが使われるものと考えられます。
《本論 シャンパーニュの発泡性とグラスの材質の関係性》
きっと同じように用いられるグラスの形状によって味が変わりそうですよね。シャンパーニュも他の種類のワインと同じように特別な形状のグラスでサービスされることが多いと思います。口先から胴部、底までの直径が小さいグラスが一般的かと思います。また胴部の膨らみはあまりありません。
シャンパーニュの泡は、仮に胴部が太いグラスに注がれてしまうと、液体表面や中心で凝集し泡が大きくなってしまうと言われます。そのため、このような小ぶりのグラスが使われるものと考えられます。
《本論 シャンパーニュの発泡性とグラスの材質の関係性》
シャンパーニュ等のスパークリングワインがスティルワインと違う点は、発泡性があることです。今回のお話は、シャンパーニュは注がれるグラスの材質によって泡の特徴が変わるということについてです。
参照1の要点ですが、ザッとですが以下の通りです。
【要点】
・研究者であるKyle S Sprattらはシャンパーニュの中で発生する泡の大きさのを音響に関する測定のみから調べることができるか、について研究を行った。
・Kyle S Spratらによると、シャンパーニュをStyrofoam(発泡スチロール)でできたグラスに注ぐ場合、発泡する過程がガラスのグラスに注がれた場合と全く異なる。
・Kyle S Spratらによると、シャンパーニュをStyrofoam(発泡スチロール)でできたグラスに注ぐ場合、発泡する過程がガラスのグラスに注がれた場合と全く異なる。
・泡によって生じる音の周波数は部分的に泡の大きさに依存する。
要するに、シャンパーニュの場合スティルワインと違い泡が生じる過程の違いが味覚に影響し、その発泡の過程はグラスの材質によって変わります。そのため、発泡スチロールやプラスチックのコップにシャンパーニュを注いだ場合、ガラスのグラスに注いだ場合と感じ方が違ってくる可能性があります。
参照2ではさら一歩進んでその他のプラスチックについても述べています。
グラスの材質がプラスチックである場合、泡は強固にグラスの内側にくっつき大きくなるとのことです。その場合、高品質とされる繊細で細やかな泡ではなくなってしまいますね。
Kyle S Sprattらの研究結果ですが、要点の3番目は意外と大事な点ではないかと思います。というのも、泡が出す音と泡の大きさにある程度の相関関係があることを示唆しているからです。具体的に言えば、シャンパーニュを注いだ時の泡のプチプチする音が音程的に高く感じる場合、泡の大きさは概して小さい傾向がある、ということが言えるかもしれないのです。
となるとブラインドデイスティングの際に使えるツールが1つ増えることになるため、個人的にはオリジナルの論文を是非とも読んでみたいです。
要するに、シャンパーニュの場合スティルワインと違い泡が生じる過程の違いが味覚に影響し、その発泡の過程はグラスの材質によって変わります。そのため、発泡スチロールやプラスチックのコップにシャンパーニュを注いだ場合、ガラスのグラスに注いだ場合と感じ方が違ってくる可能性があります。
参照2ではさら一歩進んでその他のプラスチックについても述べています。
グラスの材質がプラスチックである場合、泡は強固にグラスの内側にくっつき大きくなるとのことです。その場合、高品質とされる繊細で細やかな泡ではなくなってしまいますね。
Kyle S Sprattらの研究結果ですが、要点の3番目は意外と大事な点ではないかと思います。というのも、泡が出す音と泡の大きさにある程度の相関関係があることを示唆しているからです。具体的に言えば、シャンパーニュを注いだ時の泡のプチプチする音が音程的に高く感じる場合、泡の大きさは概して小さい傾向がある、ということが言えるかもしれないのです。
となるとブラインドデイスティングの際に使えるツールが1つ増えることになるため、個人的にはオリジナルの論文を是非とも読んでみたいです。
[Reference]
1.
Hosie, R.(2017). CHAMPAGNE TASTES DIFFERENT IN PLASTIC CUPS COMPARED TO GLASS FLUTES, STUDY FINDS. Independent. [online] Available at http://www.independent.co.uk/. Accessed 10 Dec 2017.
2.
Edwards, J.(2017). Why you should never drink Champagne out of a plastic cup. COSMOPOLITAN. Available at http://www.cosmopolitan.com/. Accessed 10 Dec 2017.
Hosie, R.(2017). CHAMPAGNE TASTES DIFFERENT IN PLASTIC CUPS COMPARED TO GLASS FLUTES, STUDY FINDS. Independent. [online] Available at http://www.independent.co.uk/. Accessed 10 Dec 2017.
2.
Edwards, J.(2017). Why you should never drink Champagne out of a plastic cup. COSMOPOLITAN. Available at http://www.cosmopolitan.com/. Accessed 10 Dec 2017.
0 件のコメント:
コメントを投稿